5作品の力で頂点掴む!

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2021/08/10付の週間シングルランキングが発表され、『アイドルマスター』が週間1位を獲得した。

【シングル】アイマスの絆を証明!1年越しの悲願1位!



昨年涙を飲んだアイマスが、ついに悲願の頂点をつかんだ。シングルランキングでは、FIVE STARS!!!!!の「VOY@GER」が3.0万枚を売り上げ、初の週間1位を獲得した。

去年、前代未聞の5作品合算CDとして発売された「なんどでも笑おう」。週間1位は確実と思われたが、鉢合わせしたナナニジが本気の売上施策を仕掛けてきたため、初日の売上だけで敗れ去った。初動4万を超えて週間1位を取れないのは、数年に一度レベルという不運に見舞われたのだ。だが、アイマスは諦めなかった。1年越しの第2弾で、見事に週間1位をつかんだのである。

CD半減も、配信の力で売り上げを伸ばす!

アイマスのデイリー推移予測・前作比較

何度でも 2.3万枚 3.1万枚 3.5万枚 3.8万枚 4.2万枚 4.5万枚 4.7万枚
VOY@GER 1.3万枚 2.0万枚 2.2万枚 2.5万枚 2.6万枚 2.8万枚 3.0万枚

一方で、売り上げそのものは前回と比べると"半分"になってしまった。序盤から最後まで前作をそのまま半分にしたような推移が続き、そのままCD売り上げは半分になった。ここ最近のアイマスの苦しい状況をそのまま反映するように、ファンも去年のような大量購入をしずらいのだろう。

だが、それに反して配信は絶好調。なんと前作の2倍を超えるすさまじいデジタル成分の加算がなされたのだ。前回は先行配信によりデジタル成分が満足に得られておらず、今回は初動にそれが含まれたのが効いたのだ。値段が高いCDではなく、配信なら手軽に購入できる。ファンの賢い処世術がもたらした結果といえるだろう。

【アルバム】鬼頭明里が2作連続で首位獲得!

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アルバムランキングでは、鬼頭明里の『Kaleidoscope』が0.6万枚を売り上げ、週間1位を獲得した。鬼頭明里は前作『Style』でも週間1位を獲得しており、2作連続のアルバム制覇となった。

売上こそ前作と変わらない0.6万枚に留まっており、『鬼滅の刃』『ラブライブ』などの超人気作の主演の割には低い印象が否めない。しかし、声優の人気とアーティスト人気は必ずしも一致するものではなく、アーティストとしてのファンはこれが実態なのだろう。それでも1位は1位。首位を取れるのは運だけではないのだ。

【DLシングル】細田守、無敵のV4達成も――

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デジタルシングルランキングでは、millennium parade×Belleの「U」が1.0万DLを売り上げ、4週連続でオリコン週間1位を獲得した。粘っているとはいえ徐々に売り上げが落ちており、デイリー終盤はオリンピックの大盛り上がりによりオリンピック主題歌の桑田、嵐の猛追を受け一気に順位が落ちたが、序盤の貯金で逃げ切ることに成功した。

配信時代の終焉?!週間1位ワースト更新・・・

オリコン週間デジタルランキングのワースト記録の変遷

最低売上週間日付アーティスト
3.54万DL2018/12/18米津玄師
3.33万DL2018/12/25Uru
3.15万DL2019/02/05米津玄師
2.55万DL2019/02/12米津玄師
2.00万DL2019/04/16米津玄師
1.68万DL2019/07/16Official髭男dism
1.65万DL2020/04/22LiSA
1.00万DL2021/08/10millennium parade×Belle


オリコン1位のワースト記録は、年代が下るほど次々と更新してきた。一方で配信はある一定値以上は売れ続けるため、黎明期の初期を除けばそう簡単にワースト記録が更新されることはないはずだった。だが、今週の売り上げはまさかの1.0万DL。従来の記録を一気に6000も更新し、下手をすれば万割れ寸前のギリギリという結果になってしまったのだ。

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この結果をもたらしたのは、コロナショック後急激に普及したストリーミングが最大の理由だ。1曲ごとに課金する必要がある配信と違い、定額で払えば全ての曲が自由に聞ける。そのため、手軽に音楽を楽しみたいライトファンは、配信ではなくストリーミングが主流に移ってしまったのだ。

その現象は、夏アニメの主題歌にも大きく表れている。ストリーミングでは好調な夏アニメの主題歌は、配信上位に入れていないのだ。これは、ライト層が配信ではなくストリーミングをメインにしたことを証明する結果だ。今後の配信はもはや時代遅れなのか。CDより先に衰退してしまうかもしれない。

【今週のラブライブ!】11週連続リリース終了!Liella!が最後を〆る!

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これまでラブライブファンが体感したことがない前代未聞の11週連続リリースがついに終わりを告げた。その最後を飾ったのは、Liella!の「未来は風のように」。OPを大きく上回る1.5万枚を売り上げ、11週連続リリースを締めくくった。

オリンピックによりアニメ放送が2週間中断するという前代未聞の中リリースされたED。アニメ本編では別バージョンしか流れず、いまだにLiella!全員が揃った曲は披露されぬままCDだけが発売されてしまった。今週からようやくアニメ放送が再開されたが、その代償は重く初動はラブライブの主題歌としてはかなり低いものとなってしまっている。

地獄のリリースラッシュがもたらした『選別』

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今回の連続リリースで浮き彫りになったのは、やはりファンの財布事情が無限ではないという事実だ。11週連続リリースが始まる前から指摘された通り、ファンが買うCDを選別し、売り上げが全体的に下がるのではないかという危惧。結果的に前作から売り上げを伸ばしたのはA・ZU・NA、津島善子と数作に留まり、それ以外はいずれも大きくダウン。悪い予感は残念ながら、はっきりした形で的中することになった。

特に目立ったのは、高額商品の売り上げの不振だ。SaintSnowやAqoursのBDなど、ファンにとって高額であったり優先順位が低い作品は、容赦なく「購入見送り」の対象となり、売り上げを大きく落とした。すべて買えば十数万もの出費を強いられるため、ファンにとってもやむを得ないことなのだが、それによりファンが何を優先しているかがはっきり見えることになった。

9月から再び連続リリース再開、ラブライブの未来は

9月以降のラブライブ連続リリース一覧

タイトル歌手名発売日
アルバム タイトル未定 桜内梨子 2021/09/19
アルバム タイトル未定 黒澤ルビィ 2021/09/21
シングル KU-RU-KU-RU Cruller! Aqours 2021/09/22
シングル タイトル未定 Liella! 2021/09/29
シングル MONSTER GIRLS ユニット名未定 2021/10/06
アルバム Aqours CHRONICLE
2018-2020
Aqours 2021/10/07
アルバム タイトル未定 虹ヶ咲学園スクール
アイドル同好会
2021/10/13
シングル タイトル未定 Liella! 2021/10/20
アルバム リエラのうた Liella! 2021/10/27
BD/DVD 校内シャッフルフェスティバル 虹ヶ咲学園スクール
アイドル同好会
2021/11/03

11週連続リリースは終わったが、「連続リリース」施策そのものはまだ終わったわけではない。なんと、9月中旬から再び連続リリースが行われるのだ。その内容はなんと8週連続リリース。11週に比べればまだ楽に見えるが、2ヶ月以上も切れ目なくリリースされるのは今回と同じぐらいの負担となるだろう。

連続リリースとなるのはCD・BDだけではない。ファンにとってもう一つの大きな出費となるライブも、9月末から毎週実施。全てのライブに行くのはもはや苦行とも呼べるほどのすさまじいライブラッシュとなった。そういった意味では、CD・BDのみの11週連続リリースより、はるかにキツイマラソンを強いられることになる。はたして次の連続リリースは、どうなっていくのだろうか。

来週の注目新譜はありません。

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2021/08/17付のランキングは、お盆休みの期間に当たるため各レコード会社もリリースを控えるため、めぼしい新曲がないことから注目新譜は残念ながら存在しない。そのため、旧譜が引き続き首位を狙う形となりそうだ。

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