苦難を乗り越えて!

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2022/12/27付の週間シングルランキングが発表され、小倉唯が週間1位を獲得した。

【シングル】これぞトップ声優!小倉唯が移籍後初の頂点に!



エースが揃うキングレコードを去っても、その強さは健在であった。シングルランキングでは、小倉唯の「Love∞Vision」が0.9万枚を売り上げ、2作連続の週間1位を獲得した。デビューから10年近く首位争いにすら絡めない状況が続いていたが、長年の努力が実り連続で頂点に立つ形となった。

前作から1年以上たった久々のシングル。ここまでリリースが遅れた理由は、やはりキングレコードからの移籍だろう。そのごたごたもあってCDリリースができず、ようやく今月リリースにこぎつけたのだ。前作から売り上げが大幅にアップしたことからも、どれほどのファンが待っていたかは想像に難くないだろう。

上位3組まで大混戦、運も味方につけ勝利を呼び込む!

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だが、その首位までの道のりは、決して平たんなものではなかった。1日早くリリースされた『ブラックスター』の「Make Your Choice」が初日から0.6万枚と非常に高い数字を見せ、小倉唯は発売前から追いかける展開となった。だが、粘りはわずかに小倉に分があった。最終的に差はわずか0.1万枚。大混戦を制したのだ。

そしてなによりも、今週は本来BUMP OF CHICKENの「SOUVENIR」がリリースされるはずであり、小倉唯が首位争いに絡むことなど不可能なはずだった。だが、直前になって延期が発表され、本来なら2位どまりだった小倉唯が首位のチャンスが生まれたのである。運も実力のうち。そのチャンスをしっかりと生かせたのが、強さの証なのだ。

【アルバム】殿堂入りに偽りなし!神谷7年ぶりの週間制覇!

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アルバムランキングでは、神谷浩史の『appside』が0.8万枚を売り上げ、7年ぶりの週間1位を獲得した。男性声優ナンバーワンの人気を誇り、声優アワードでは殿堂入りを果たしている最強の男。それだけの強さがありながら、この7年間は首位運に恵まれず、首位争いに絡めていなかった。

だが、勝ち目のない強豪がいなければその強さは本物だ。前作から2年ぶりのリリースでも、その売り上げは非常に高い位置を見せた。声優全体の売り上げが落ちた今、相対的にその地位もトップの位置に戻ってきたのだ。まだまだ、その人気は別格である。

【DLシングル】この冬の主役は譲らない!スラダン圧倒的3連覇!

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デジタルシングルランキングでは、10-FEETの「第ゼロ感」が1.3万DLを売り上げ、3週連続で首位をキープした。今週は年末年始の音楽特番出演があったため、その分先週からアップする形となった。これで累計は一気に5万DLを突破した。

いよいよ来週は紅白ウィークを迎える。いうまでもなく、最大のライバルとなるのはAdoの「新時代」だ。こちらも同じ番組に出たことで先週から一気に売り上げを伸ばしており、紅白により売り上げが大きく変わる可能性が高い。4連覇となるか、Ado返り咲きか・・・年末年始の最終決戦を制するのは、どちらか。

【今週のラブライブ!】ライブビジネスに綻び、突きつけられた『圏外』という現実

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ラブライブ史上、最も屈辱的な週となった。ラブライブ2022年最後のリリースとなったAZALEAの『AZALEA 2nd LoveLive! ~Amazing Travel DNA Reboot~』。だが、その名前がランキングに乗ることはなかった。ラブライブの商用BD・CDでは初となる、『圏外』でランクインできずに終わったのだ。

重なった悪条件――高すぎた年末の壁

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なぜ、このようなことになってしまったのか。これには、3つの悪条件がある。それは、『ラブライブBD需要の大幅な低下』『AZALEA全員が揃わない』、そして『年末の超ハイレベル週』である。

もともと、ここ数か月のライブBDの成績は悲惨な結果が続いていた。かつては余裕で1万を超えていたライブBDが、よくて0.4万枚にまで激減してしまったのだ。特に今回のユニットはなんと、0.2万枚というラブライブとしては信じられない低さとなっていたのだ。毎月のようにライブが次から次へと開催されるようになった結果、ファンは次のライブへ向けた準備にリソースを奪われた。その結果、過去のライブBDを買える余裕のあるファンが一気に減ってしまったのである。

だが、そんな悲惨な数字であっても、圏外になったことはない。ライブBDランキングはレベルが高くなく、過疎週であれば数百枚程度でランクインこともあるほどだ。だが、今週だけは違った。年末年始の直前の週は、年末年始、クリスマス商戦をにらみ、1年で最も大量のBDがリリースされる。そのため下限は跳ね上がり、数字が出る最低ラインはなんと0.2万枚。AZALEAは年末の下限の高さにはじき返されてしまったのだ。

不完全なAZALEAに価値などあるのか、問われるリリースの選別

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だが、今回の悲劇の最大の原因は、高槻かなこの不在、メンバーが欠けた状態でライブを行ったにも関わらず、それをほかのユニットと同じ売り方をしてしまったことだろう。元々、AZALEA2ndライブは長期療養により1stライブを欠席した高槻かなこも含めた完全版AZALEAライブになるはずだった。だが、復帰は間に合わず2ndライブも不完全なAZALEAでのライブとなった。さらに短期間でライブを連続したことが祟って、1stライブと披露楽曲はほとんど変化がない、焼き増しのような内容となってしまった。これでは、ファンは買うはずはないだろう。

ほかのユニットと足並みを合わせなければならないという制約もあるのだろうが、本当にリリースする必要はあったのだろうか。ラブライブにも、ライブBD化されていないライブはいくらでもある。ただでさえ全体的に売れない状況の中では、やみくもに出すのではなく、売れそうなものを吟味し、選別する必要があるのではないだろうか。2023年のラブライブへ向けた、大きな宿題を背負わされた。

来週の注目新譜は結束バンド!

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2023/01/03付のランキングで首位を狙うのは、結束バンドの『結束バンド』だ。この秋のナンバーワンに上り詰めた令和のバンドアニメが、その集大成となるアルバムをリリースする。すでに配信ではすさまじい結果を残しており、大ヒットは確実だ。はたして、どれだけの売り上げをたたき出すのか。

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