出せば、必ず週間1位!

2025/05/19付のデジタルシングルデイリーランキングが発表され、YOASOBIの「Watch me!」が0.6万DLを売り上げ、圧倒的なオリコンデイリー1位を決めた。
足枷など関係なし!YOASOBIわずか1日で週間1位獲得!
YOASOBIが頂点に立つのには、たった1日で十分だった。春アニメ最後の大物としてなかなかリリースされずにいたYOASOBIの「Watch me!」だったが、今週ついに解禁。アニメ放送に合わせた日曜配信となったため、週間ランキングでは極めて不利すぎる条件だったが、なんと初日売上だけで週間1位を決めてしまったのだ。
売り上げ自体は0.6万DLと、前作「モノトーン」から一気に倍増。前回は無名映画で伸び悩んでしまったが、全国同時放送される日5のジャンプアニメとなれば、そのタイアップ効果は絶大。1か月半も待たせたことが功を奏し、すさまじいロケットスタートを決めることができたのだ。
日曜配信でオリコン制覇はアニソン史上初の大快挙!

日曜日に配信するということは、事実上オリコン首位を獲得することを放棄することに等しい。いくらトップクラスのアイドルでも、たった1日ではさすがに週間1位を獲得することは不可能だ。土曜配信でわずか2日でオリコンを制した曲はあったが、日曜配信で週間を制したものは、アニソンはおろか全ての一般アーティストでも前例など一つもなかったのだ。
だが、その歴史は本日、終止符が打たれた。この0.6万DLというたった1日の売り上げだけで、YOASOBIは今週のオリコンデジタルシングルランキングを制したのである。いうまでもなく、アニソン、それどころは配信も含めて、前代未聞の大偉業。邦楽を制したYOASOBIが、また一つ伝説を打ち立てたのである。
ストリーミング移行による配信の空洞化が背景に

しかし、ダウンロード数を見ればわかる通り、週間1位の売り上げとしては明らかに低い。それもそのはず、今回の記録は週間1位としてはワースト2位の記録となってしまったのだ。たったの0.6万DLで1位になれてしまうということは、今週のレベルがいかに低かったことを示しており、もしYOASOBIがリリースしなければ、1位のワースト売上記録を大幅に更新していたことになるのだ。
近年、デジタルシングルランキングのレベル低下は深刻であり、毎年衰退が騒がれていたCDより先に衰退してしまった。これは、一般層の音楽チャートの中心がストリーミングに移行したことが理由である。これまで配信で買っていたライトユーザーは全てストリーミングに移ったため、レベルが急激に下がってしまったのである。YOASOBIがたった1日で首位を取れてしまったのは、そういった背景があったのだ。
アイドルに特化したCDと、ライトユーザーに特化したストリーミング、そのはざまで中途半端な立ち位置のランキングとなってしまった配信ランキング。現在ジャニーズが積極的に配信への進出を続けているが、かつてのCDランキングのような、アイドルとアニソンが支配するランキングになっていくのだろうか。